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【コト】佐藤雅晴 個展『死神先生』に行ってきた: 余命宣告の先で見える景色を作品を通じ垣間見る

死神先生
アーティスト佐藤雅晴さんの個展『死神先生』に行ってきました。ので感想を。

 最初に行っておくと、この個展はすっげぇ見る人がそれまでにどんな経験や思考をしたことがあるかで凄く作品の意味や感想の出方が違ってくると思います。

 ここに来るに至る流れをかいておくと、先日のエントリーでもとりあげた毎度行っている六本木ヒルズの森美術館で開催されている様々なアーティストの作品が集合する美術展『六本木クロッシング』で、一番どきっとしたアーティストさんが佐藤雅晴さんの映像動画作品(『Calling』)だったんです。
 で、そこから関連情報をたどると、同展を含め3つの展を同時に参加・開催しているようだったので、その1つの個展に伺いました。

 以下今回の個展の主題から外せない情報だと思うのでギャラリーの文章を引用します。
8年近く難病と闘い続けている佐藤雅晴。
昨年9月に余命宣告を受けてからは、病状の進行に伴う視力の低下などにより映像作品の制作は困難になりましたが、その手を止めることなく、アクリル絵具による平面作品の制作に精力的に取り組んできました。外出もままならず、老朽化による取り壊しが予定された自宅で静かに過ごす時間のなか、ふと目にとまった親しみのある光景――そんな瞬間を切り取り、パネル上に原寸大の絵としてトレースしていきました。
佐藤の筆というフィルターを通すことによって、誰にでも見慣れたモチーフが、一つ一つの心的表象となって現れてくるようです。本展ではそのなかから、9点を発表します。
KEN NAKAHASHI ギャラリー公式サイトより


ドア
 会場のギャラリーは各線「新宿三丁目駅」の出口C1が一番近いです。場所は比較的わかりやすいのですが、自分はどこから入るのかしばらく分からずマゴマゴしていたら親切な女性から声をかけてくださり教えていただきました(;^ω^)ありがとうおねえさん…。
 建物ほぼ中央の入口に入り、階段を上って5階です。階段はせまめなので気を付けてね。

風景
 こじんまりとした空間に、静かに作品がおかれています。簡単な説明を受けプリントを受け取って、作品を拝見しました。
 めちゃくちゃぴっちりと絵具で塗り分けられていて、さながら工業製品のような精密さ。ちゃんと画材のテクスチャがあるのに描かれた対象自体が物として存在しているような、そうじゃないような、変な錯覚が起きます。

やもり
 窓側にはベンチが作りつけてあるので、座ってしばらくぼんやりしていました。
 静かな室内のなかで、外の車や人の行き交いを眺めていると、入院していたときに見ていた感じを思い出します。自分はまるでかごや容器の中で、外を歩く人たちがとても自由で希望に満ち溢れているように輝かしく見えたんだよなぁ。そういえば。
 自分は今その「自由な人」なんだろうか…とか、双方の視点を軽く行ったり来たりスイッチングしながら、不思議な感覚の中に浸る。

なう
 今を示す針しかない時計。どれもよかったんだけど、ドアの上に展示された作品『now』はやっぱり直球でぐっときましたね。そして…、

夜空
 作品として好きだったのは、この『夜空』
 勝手ながら自分のサイトにも通ずる何かを感じて、すごく好きだな。

 なんか、全体的に凄く静かな空間で、静かな絵を見ているのに、胸ぐらをつかまれて問われている感じもして、それが今もぐるぐるしているし、この後も思いだすんだと思う。

プリント
 渡される作品ごとの説明を見ながら作品を回るのがいいです。


 ちょっと外に出られなくなってから自力で一番遠出をすることになるのでちょっとオドオドしながら出発しましたが、見に行ってよかったです。
 あなたはこの作品群をみて、どう感じますか?よければぜひ見に行ってみてください。(^ω^)
 今後の活動も楽しみなアーティストさんです。陰ながら応援しております。


佐藤雅晴『死神先生』

佐藤雅晴によるステートメント:
2018年9月、もう8年近く闘っている癌の担当医師に余命3ヶ月と宣告され、不動産屋からは住んでいる家を老朽化を理由に、2019年3月までに出ていくことを要求されました。

今回新たに発表する平面作品は、ぼくがこれまで発表してきた映像作品の制作方法とあまり変化はなく、モチーフを写真撮影し、パソコンで形をトレースし、木製パネルにアクリル絵具でそのイメージを再現しています。デジタル作業と違って、絵具を画面に塗る生理的な感覚はとても気持ちがいいものです。制作途中の絵を壁にかけて鑑賞するという幸せも初めての体験でした。

45歳にしてこんな新鮮な思いで、絵を描くことができたのは癌のおかげかもしれません。

余命宣告をした担当医は、これまでぼくを診てくれた医師とは大きくかけ離れたタイプで、診療の時はぼくの顔を見ないままパソコンに向かって話すような先生でした。

結局、7ヶ月の抗癌剤治療のうち、回転椅子を回してこちらの方を向いて目を見て話したのは、抗癌治療が全く効果がないので、緩和ケアに移動してもらうと言われた時でした。

人界を超えたその顔を眺めながら、ぼくは初めから人間として接してもらえていなかったのだと気付きました。

そして、その直後に死神先生というあだ名を思いつき、心がすごく楽になりました。

死神先生からの余命宣告は罠です。彼が言ったタイムリミットを信じて、ただ死に向かって時を過ごすのは自殺行為です。

3ヶ月という時間をどう過ごすかは、ぼくの自由です。

誰の目も気にせずに、家と共に消えていく存在を、絵にしたいと思います。


会期:2019年2月15日(金)- 3月16日(土)
会場:KEN NAKAHASHI (160-0022 東京都新宿区新宿3-1-32 新宿ビル2号館5階)
開廊時間:11:00 - 21:00
休廊:日・月
公式サイト:https://kennakahashi.net/ja/exhibitions/dr-reaper


佐藤雅晴さん 3展同時出展情報
『死神先生』(2019年2月15日〜 3月16日)本記事の展
・森美術館六本木クロッシング2019展:つないでみる(2019年2月9日〜5月26日)
・トーキョーアーツアンドスペース(TOKAS)「ACT」シリーズ第1弾『霞はじめてたなびく』(2019年2月23日〜3月24日)
 



本メモ:ANATOMY FOR SCULPTORS

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